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2018年10月5日

パレスチナ連邦案

ダニエル・ジャスター、博士(神学)、Restoration from Zion(シオンから来る回復)

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新しい連邦案?

今イスラエルのメディアは、イスラエル・パレスチナ紛争における新たな解決策を見出す試み--ユダヤ・サマリアのパレスチナ地区(西岸地区)の「連邦案」について報道しています。連邦のための元々の案はイガル・アロンにより1967年の戦争直後に提案されました。

最近の歴史

1948年から1967年まで、ヨルダンが西岸地区(東エルサレムと旧市街を含む)を支配し、その地の領有権を主張していました。彼らは、西岸のパレスチナ人にヨルダン国籍を与えませんでした。エジプトもガザを支配はしましたが、国籍は与えませんでした。ヨルダンはパレスチナ人ではないと見なされるハーシム家というアラブ人氏族により支配されていますが、ヨルダン人口の大多数はパレスチナ人なのです。

ヨルダンは元来のパレスチナ委任統治領の一部でした。国際連盟の分割案では、まだバルフォア宣言下にあり、ユダヤ民族の故国となる事が確定していたヨルダン川西岸地区から分割された形で作り出されたのがヨルダンでした。1947年に(現在の)国連が、もう一つの分割案を提出、それはユダヤ、サマリア、東エルサレム、ガザのパレスチナ人に国を与え、後の残りの地をユダヤ人の国家とするものでした。イスラエルはこの案を受け入れたものの、アラブ世界は拒絶しました。引き続いて、独立戦争が起こり、イスラエルが勝利したものの、ヘブライ大学とハダサ病院を含む東エルサレムユダヤ人地区とエルサレム旧市街のユダヤ人街を失いました。 

アロン案

1967年戦争で、イスラエルはヨルダン川西岸全域を支配しました。しかし現在知られているように、人口統計上の属性に関する議論が起こっています。それは、イスラエルはユダヤ人国家として生き残るためには、圧倒的多数である西岸地区とガザのアラブ人をイスラエルに組み込むことは出来ないと述べています。この事は民主主義のイスラエルに多数派となるアラブ人を招き入れる事となります。よってオスロ合意の遥か前に、イスラエルとパレスチナ人との間の平和を模索するため、アロンは西岸地区のアラブ人からの分離の最初の案を提出していたのです。アロンは名の知られた将軍であり、労働党の政治指導者でした。

このアロン案は東エルサレム地区、特に'48年戦争以前にユダヤ人のものであった地域に、東エルサレムのユダヤ人入植地を加えた領域をイスラエルに取って置く事が盛り込まれていました。続いて、ユダヤ・サマリアへのユダヤ人入植や軍事前哨基地建設を奨励しました。双方とも戦略的深さやイスラエル安全保障上とても大切なものとなります。この案の意図していたのは、イスラエルを拡大し、パレスチナ人をヨルダンに組み込むことでした。  

アロン案に対するヨルダンの反応

何年もの間、西岸地区をヨルダンとして要求していたため、フセイン王の下でヨルダンがこの案を承認することが期待されて来ました。しかしその後彼は、アロン案が描いていた領土妥協案に対して心を開きませんでした。最終的には、西岸地区の覇権を諦めたのです。何故か?彼には自国の人口統計上の属性の問題を抱えていたのです。ヨルダンでは、多くのパレスチナ人は完全な基本的人権を持っておらず、(その不満から)蜂起して、少数派であるハーシム一族のヨルダン支配層を転覆させる可能性があるからです。

オスロ合意ではパレスチナ国家と明言はしておらず、--オスロ合意に調印した--イツハク・ラビン首相はパレスチナ国家を想定していた訳ではなかったという声もあります。オスロ合意の後何年かの内に、交渉がその方向に進み、パレスチナ人に対しバラク首相とオルメルト首相からの2度に渡り、国家が提示されました。しかし、ガザがパレスチナ当局から訣別し、ハマスにより乗っ取られたとき、まだこの案が良いと思われて継続的な話し合いがあったにも関わらず、2国家解決策は崩壊しました。ガザはエジプトに繋がり、西岸のパレスチナ人地域はヨルダンとの連邦になるべきだと私は書いたことがあります。しかしヨルダンは、彼らの支配領域にパレスチナ人が多くなりすぎることを恐れ、この案を拒否しました。

それでも、解決を阻む仮説というか、根拠があります。それは全ての人はある国家において、完全な市民権を持つ必要があるというものです。それは何処かの石板の倫理規範集にでも書かれている事なのでしょうか?なぜパレスチナ人は一つの領土として自治し、その領土自身の政府を選挙で創り、ヨルダンのパスポートを持ち、ヨルダン、イスラエルと経済提携を結ぶ事は出来ないのでしょうか?間違った思い込みにより、進歩が邪魔されます。これは一見ある意味アロン案に逆戻りする様にも見えます。この案では西岸地区のユダヤ人入植地は保たれ、ユダヤ人地区における建設は合法化されますが、パレスチナ人自治区として規定された領域ではそうではなくなります。

これはトランプによる案なのでしょうか?まだ誰も知れません。実現可能なのでしょうか?パレスチナ人によるイスラエルに対する拒絶は、宗教的な基礎を持ったものなので、あまり可能ではなさそうです。パレスチナ人が公平に良く扱われるようにと願ったとしても、これら全てにおいて、この問題の全宇宙的な正義は、この地がユダヤ人に約束された地であるという肯定から始まるという事を、私たちは覚えておく必要があります。神こそが主権者であり、主が決められた通りに土地を分け与える事ができます。この認識を離れて何か解決案があるでしょうか。ある事はありますが、神の意志に委ねる事なくして、恒久的なものはあり得ません。


「異邦人」の聖書的な意味

Asher

アシェル・イントレータが、神の視点による異邦人(民族グループ)の捉え方についてお話ししています。

こちら をご覧下さい。

ポルトガル語、デンマーク語、オランダ語、フランス語、スペイン語の字幕があります。